保菌期間(どれくらいで、外に出ても大丈夫か)
サルモネラ菌の保菌期間ですが、潜伏期間、発症から治癒、排出期間とあり、まずは潜伏期間です。潜伏期間は約1日〜2日といわれています。そして発症し治癒までは約3日〜1週間程になります。
症状が治ってからもしばらくは便から菌が排出され続けますがその期間はムラがあり、1週間程の場合もありますし1ヶ月〜3ヶ月もの間排出し続ける場合もあります。その間は保菌期間となります。
サルモネラの健康保菌者とは
健康保菌者とは菌を保菌しているのに全く症状がない状態の人をいいます。
症状がないので保菌していることに気づかず長い期間菌を排出し続けることが多いので感染が拡大する可能性があります。
健康保菌者の保菌する菌は多剤耐性菌(抗生物質に耐性のある菌)になっている可能性もあり、健康保菌者が感染源になり感染したサルモネラ菌は重篤化した場合に医療期間から処方される薬が効かなくなっている可能性もあります。
健康保菌者対応、治療
健康保菌者の対応は症状を発症してる人と変わりません。
トイレの小まめな掃除や次亜塩素酸水、次亜塩素酸ナトリウム薄め液での消毒、触る場所などの消毒です。
あとは症状が出ていない為あまり周りの人達が危機感を持ちにくく感染拡大に繋がりやすいので、保菌者本人ももちろんですが周りの人達も危機感を持って感染防止に努めなければなりません。
治療に関しては抗生物質を服用しながら定期的に検便検査をし、菌の排出がなくなるまでこれを続けます。
処方される抗生物質の種類はノルフロキサシン、シプロフロキサシン、トスフロキサシンなどのニューキノロン薬が1種類というパターンが多いです。
他にも抗生物質の種類はありますが、多種類あるサルモネラ菌にはニューキノロン薬の耐性がほとんど見られない場合が圧倒的に多いからです。
調理関係の仕事に従事している方の場合、本人が感染した場合はもちろん出勤停止になりますが、家族に健康保菌者や保菌者がいるとなった場合も検査し陰性が出ない限り出勤を遠慮して下さいと言われてしまいます。
それだけ健康保菌者とは言い方を厳しく言えば危険という言葉が当てはまるくらい、本人も周りの人達も警戒して感染拡大を防止していかなければならないのです。
しかし調理関係の職業に従事しているわけではない場合、普段なかなか検便検査をする機会もないと思います。
自分の家族やその他周りの人が感染した場合は迷わず自分も検査を受けることをお勧めします。自分自身が健康保菌者になってしまっていることも十分ありえるのです。